御徒町凧 OFFICIAL SITE

御徒町凧 OFFICIAL SITE

詩

詩の舟

水面が眩しいのは言葉のせい

夜が来るのは朝のせい

港に大小様々な舟があって

木でできた味のあるやつに乗り込む

少し行くとお尻が濡れて

どうやら穴が空いているようだ

争わずにいると舟は沈んで

海の底を歩くことになった

珊瑚や海星が手を振っている

大きな雲かと思えば鯨とジュゴン

落ちていた煙草に火をつけて

煙を辿っていくとそこは空の中

巨大なカモメが背中をくれて

太陽の中に消えていく自分を見ている

ポケットに手を突っ込むと

クロアチアの硬貨に紛れて

詩の舟があった

ミートパイ食べる人

外れた網戸を元に戻して

すべてを引き連れて

もう一度海に出た

二〇一九年一〇月二六日(土)

詩の舟

水面が眩しいのは言葉のせい

夜が来るのは朝のせい

港に大小様々な舟があって

木でできた味のあるやつに乗り込む

少し行くとお尻が濡れて

どうやら穴が空いているようだ

争わずにいると舟は沈んで

海の底を歩くことになった

珊瑚や海星が手を振っている

大きな雲かと思えば鯨とジュゴン

落ちていた煙草に火をつけて

煙を辿っていくとそこは空の中

巨大なカモメが背中をくれて

太陽の中に消えていく自分を見ている

ポケットに手を突っ込むと

クロアチアの硬貨に紛れて

詩の舟があった

ミートパイ食べる人

外れた網戸を元に戻して

すべてを引き連れて

もう一度海に出た

二〇一九年一〇月二六日(土)

アーカイブ