まだなにも描かれていない
真白いページに倒れ込むように
君はまた眠りにつく
手に入れたばかりのルールなのに
あたかもずっとあったかのようだ
暗い海の向こうから
聞き覚えのある旋律が聞こえて
鳥たちもしばし羽を休めている
気まぐれにここを選んで
明るい方へと歩みを進める
背中のゼンマイに手が届かないから
その眠りを妨げないように
僕はなるべく声を殺した
世界が青に染まる瞬間
そこにはやはり時間などなかった