御徒町凧 OFFICIAL SITE

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詩

グッドナイト

君は誰 誰は君

墓場で踊る花

薄暗い空にアプローチした

目に映らないパラシュート

生きたまま捌かれる魚

最後の煙草に火をつけて

飲みかけの缶珈琲が曲がる

柔らかい巻き毛の幼女

抱きしめたつもりが取り残された

昨日のコウロギが

養殖されたアロワナに喰われて

薄くなった酸素の水中で

鼻を上げて走る

土埃の舞うグラウンド

ネクタイの仕方を忘れた

熱くなったフライパンの上

それはまるで

新しいダンスのように身悶えている

死は語られることなく

生は謳われることなく

とめどなく流れ出す山火事の煙に巻かれて

真夜中のトラックに配送された

卒業式の黒板

I am a friend.

血の通うアンドロイド

緞帳の内側で抱きしめ合った

顔の黒いもう一人の自分

使い古されたノートに

覚えたての言葉が

ガンバレとエールを送る

ケミカルに着色された孤高の英雄

時間の外側で

すべてが一つになる

余白に吹いた

乾かない羽衣は忘れられ

抜け落ちた栗色の枝毛

グッドナイト

積み上げた座布団が

自重で崩れ落ちそうだ

二〇一九年一一月〇五日(火)

グッドナイト

君は誰 誰は君

墓場で踊る花

薄暗い空にアプローチした

目に映らないパラシュート

生きたまま捌かれる魚

最後の煙草に火をつけて

飲みかけの缶珈琲が曲がる

柔らかい巻き毛の幼女

抱きしめたつもりが取り残された

昨日のコウロギが

養殖されたアロワナに喰われて

薄くなった酸素の水中で

鼻を上げて走る

土埃の舞うグラウンド

ネクタイの仕方を忘れた

熱くなったフライパンの上

それはまるで

新しいダンスのように身悶えている

死は語られることなく

生は謳われることなく

とめどなく流れ出す山火事の煙に巻かれて

真夜中のトラックに配送された

卒業式の黒板

I am a friend.

血の通うアンドロイド

緞帳の内側で抱きしめ合った

顔の黒いもう一人の自分

使い古されたノートに

覚えたての言葉が

ガンバレとエールを送る

ケミカルに着色された孤高の英雄

時間の外側で

すべてが一つになる

余白に吹いた

乾かない羽衣は忘れられ

抜け落ちた栗色の枝毛

グッドナイト

積み上げた座布団が

自重で崩れ落ちそうだ

二〇一九年一一月〇五日(火)

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