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詩

冬のラビオリ

影が全方向に伸びている

予報通りに降る雨を

君はどうやってやり過ごすつもりだい

意味を剥がされた言葉を握りしめて

硬く閉ざされたシャッターの前に立つ

虫の進化に体温を合わせて

不規則に回る動物たちのパレード

強肉弱食の狼煙の下に集まった

ガイドブックを持たない旅団に紛れ込み

カスカスになった声音で

何を語ればよかったのか

地平線をナイフで切り裂いて

柔らかく固まるヤカンを見ている

君の横顔が沈黙を引き立てる

死んだフリしてたらみんな帰っちゃた

弁当箱の上蓋にメタファーがべったり

皿に残った冬のラビオリを

食べたのは僕じゃなくて

君だった気がするよ

二〇二〇年〇二月一九日(水)

冬のラビオリ

影が全方向に伸びている

予報通りに降る雨を

君はどうやってやり過ごすつもりだい

意味を剥がされた言葉を握りしめて

硬く閉ざされたシャッターの前に立つ

虫の進化に体温を合わせて

不規則に回る動物たちのパレード

強肉弱食の狼煙の下に集まった

ガイドブックを持たない旅団に紛れ込み

カスカスになった声音で

何を語ればよかったのか

地平線をナイフで切り裂いて

柔らかく固まるヤカンを見ている

君の横顔が沈黙を引き立てる

死んだフリしてたらみんな帰っちゃた

弁当箱の上蓋にメタファーがべったり

皿に残った冬のラビオリを

食べたのは僕じゃなくて

君だった気がするよ

二〇二〇年〇二月一九日(水)

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