九階の開いたカーテンの窓
目線の高さまで
クレーンが伸びていて
ここは青森八戸
昨夜の月が満月だったと
森下ちゃんからの早朝のラインで知って
見上げた露天の温泉の俺に
そのことを告げた
死ぬことができるという発想
生ぬるい水の表面を漂う埃
冷蔵庫の中にフルーツがあり
細胞が入れ替わる音「カチャリ」(?)
タカシくんセツナ辞めるって
ハンカチで拭く手が消えていく
ミッキーマウスのスウェットが
ハハハと笑っている