古い友達が動かなくなった
ところどころ断線している
加湿器に水を注ぎ
モーターの音を聞かせてみる
それでも反応しないから
新しい友達を連れてきた
そいつは化粧水で潤っている
とても退屈な奴だった
信号が点滅しているなら
アクセルを踏んでスピードを上げる
誰も見ていないようで
いつだって自分が見ている
裸になって望遠鏡を覗いてごらん
木星の土偶と目が合うだろう
気まずければまず
声を出して笑ってみるものさ
ブランコが揺れているのは
なにもお前だけのことじゃない
みんな帰った日暮れの公園で
言葉が泥になって遊んでいる
そろそろ帰ることにしようか
できれば小走りで
汗ばんだ背中は
そっとしておけばいい
惜しげもなくまた
どこまでもと歌い出している