俺のテーブルに裸のサンタクロースがやってきた
寒そうにしてたから青いダウンを着せてやると
サンタは袋から「YOU」と書かれた箱を置いて
ペコリと会釈すると南の方へ飛んでいった
向かいの席は空いていて
誰でも座ることができる
箱はおそらく俺への感謝なのだろう
持ち上げるとズシリと重いのに
振るとカラカラ音がする
それはきっと5歳の時にお願いした
変身できるライダーベルト
店員は今日もサイズの合わない革靴を履いている
誰にも悟られないように開けようとしたら
カランコロンと扉が開いて
吹き込んできた冷たい風に手が止まった
プレゼントには「YOU」と書かれてある
パーカーのフードを被って店を出た
もちろん箱はテーブルに置いたまま