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詩

時間の外

時間の外から

景色を眺める

蒲公英は咲き

野良犬は吠える

はみ出した言葉が

ふんぞり返るベンチ

浮浪者が漂う青空には

影だけになった鳥の群れ

波の音が聴こえる貝殻の奥に

迷い込んでしまった蟻よりも小さな

それでいて蟻によく似た鈴虫の仲間が

呼んでいる声はただの錯覚であり

どこにでもあるのに今ここにない

ありきたりの叙情詩の断片

懐かしいということが

すでに懐かしくなく

語られるすべての事象が

走馬灯の素材に成り下がり

むせび泣く風の音に

眠れない夜はそれなりの価値を生む

ポップコーンで腹一杯になるならば

暗闇には沈黙が充満するだろう

重なるだけの温もりに

そこはかとない安堵を押し込めて

時間は「流れ」をただ感じさせる

電子ジャーの横に付いているシャモジ。触媒

むき出したお尻に

【済】という烙印を押されて

眠りの中へと旅立つだろう

疑問は筏(いかだ)の櫂となり

遠く霞むイスカンダルへと

向かってみればいいべと中居君が言う

砂嵐の中から

迷いでたスコルピオンに

踵を噛まれた勢いで

結局舞い戻る

時間の内

目覚まし時計が

目覚めの刻を探している

その横で眠るぼくは

今まさに

時間の外から

景色を眺めていた

二〇一二年〇四月〇三日(火)

時間の外

時間の外から

景色を眺める

蒲公英は咲き

野良犬は吠える

はみ出した言葉が

ふんぞり返るベンチ

浮浪者が漂う青空には

影だけになった鳥の群れ

波の音が聴こえる貝殻の奥に

迷い込んでしまった蟻よりも小さな

それでいて蟻によく似た鈴虫の仲間が

呼んでいる声はただの錯覚であり

どこにでもあるのに今ここにない

ありきたりの叙情詩の断片

懐かしいということが

すでに懐かしくなく

語られるすべての事象が

走馬灯の素材に成り下がり

むせび泣く風の音に

眠れない夜はそれなりの価値を生む

ポップコーンで腹一杯になるならば

暗闇には沈黙が充満するだろう

重なるだけの温もりに

そこはかとない安堵を押し込めて

時間は「流れ」をただ感じさせる

電子ジャーの横に付いているシャモジ。触媒

むき出したお尻に

【済】という烙印を押されて

眠りの中へと旅立つだろう

疑問は筏(いかだ)の櫂となり

遠く霞むイスカンダルへと

向かってみればいいべと中居君が言う

砂嵐の中から

迷いでたスコルピオンに

踵を噛まれた勢いで

結局舞い戻る

時間の内

目覚まし時計が

目覚めの刻を探している

その横で眠るぼくは

今まさに

時間の外から

景色を眺めていた

二〇一二年〇四月〇三日(火)

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