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詩

時差

アメリカにいる君は今ベッドの中にいて

僕はカフェから抜け出して駐車場に座っている

太陽は無愛想な建物に紛れ

淡いダイダイと薄いピンクが雲と空を染めている

もうじき僕の元を去った太陽は君に出会うだろう

電話口の君は昼間の僕を「よそよそしい」と詰り

意識下の空白でまどろみを飼いならしている

遠くにいるということが僕と君を繋いでいて

その繋がりは触れ合う肌の隔たりを忘れさせることはない

君が発した声は8時間後の僕に届くだろう

僕の発した声が8時間前の君に届いたように

道行く人は思い思いに日々を闊歩する

地面すれすれから僕を狙っている蚊を払い除け

耳に届くすべてのサウンドに輪郭を与えてしまう

「狂いそうなほど」と狂った人は口にしない

狂いそうなほどの正気を保ちながら

夏の夕涼みに身をもたげるのもいいだろう

時間がすべてを奪い去っていく

永遠はすでにここにあるというのに

二〇一二年〇八月〇八日(水)

時差

アメリカにいる君は今ベッドの中にいて

僕はカフェから抜け出して駐車場に座っている

太陽は無愛想な建物に紛れ

淡いダイダイと薄いピンクが雲と空を染めている

もうじき僕の元を去った太陽は君に出会うだろう

電話口の君は昼間の僕を「よそよそしい」と詰り

意識下の空白でまどろみを飼いならしている

遠くにいるということが僕と君を繋いでいて

その繋がりは触れ合う肌の隔たりを忘れさせることはない

君が発した声は8時間後の僕に届くだろう

僕の発した声が8時間前の君に届いたように

道行く人は思い思いに日々を闊歩する

地面すれすれから僕を狙っている蚊を払い除け

耳に届くすべてのサウンドに輪郭を与えてしまう

「狂いそうなほど」と狂った人は口にしない

狂いそうなほどの正気を保ちながら

夏の夕涼みに身をもたげるのもいいだろう

時間がすべてを奪い去っていく

永遠はすでにここにあるというのに

二〇一二年〇八月〇八日(水)

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