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詩

権力と暴力

空のギターケースを折り畳み(ソフトなので)

人混みの中を歩いている

すると後ろから特攻服のようなものを着た数人の男女が

隊列を組んで歩いてきた

邪魔にならないようにと何となく脇によったのだが

彼らの目標物がぼくの逸れた道の方にあるらしく

ずんずんとこちらに近寄ってきた

先頭の男の足がぼくにぶつかり鋭く睨まれた

謝りこそしなかったが小さくなって早足でぼくは行った

彼らは壁の掲示板のようなものを見て何かを確認し合っている

ぼくが行った先には広場があって(千代田線綾瀬駅前の鳩ぽっぽ公園のような)

さっきいた連中と同じ出で立ちの大群が規則的な踊りを踊っている

広場いっぱいに広がっているその中を通らなければならないのだけど

また幾人かに何度もぶつかってしまい

その度に舌打ちをされたり睨まれたりする

今にも襲いかかってきそうで怖い

常識とはいつも多数の中に存在する

押し出されるようによろよろと辿り着いた先は警察のような組織の敷地で

ここを通ってはならないと若い制服姿の男が迫ってきた

ぼくはここぞとばかりに「あいつらのせいで往来が歩けないんだ」と

彼らの仕事の怠慢を暗黙に告げた

すると奥からその若手の上役のような男が出てきて

「恐れることはない、あいつらはただの大人になったキョンキョンのファンなんだ」

そんなこと関係ない

ぼくはただ怖かったんだと勢いだけ残しその場を去った

折り畳んだギターケースを抱えて

ぼんやりとしたスモッグの中に消えていった

二〇一五年〇五月一一日(月)

権力と暴力

空のギターケースを折り畳み(ソフトなので)

人混みの中を歩いている

すると後ろから特攻服のようなものを着た数人の男女が

隊列を組んで歩いてきた

邪魔にならないようにと何となく脇によったのだが

彼らの目標物がぼくの逸れた道の方にあるらしく

ずんずんとこちらに近寄ってきた

先頭の男の足がぼくにぶつかり鋭く睨まれた

謝りこそしなかったが小さくなって早足でぼくは行った

彼らは壁の掲示板のようなものを見て何かを確認し合っている

ぼくが行った先には広場があって(千代田線綾瀬駅前の鳩ぽっぽ公園のような)

さっきいた連中と同じ出で立ちの大群が規則的な踊りを踊っている

広場いっぱいに広がっているその中を通らなければならないのだけど

また幾人かに何度もぶつかってしまい

その度に舌打ちをされたり睨まれたりする

今にも襲いかかってきそうで怖い

常識とはいつも多数の中に存在する

押し出されるようによろよろと辿り着いた先は警察のような組織の敷地で

ここを通ってはならないと若い制服姿の男が迫ってきた

ぼくはここぞとばかりに「あいつらのせいで往来が歩けないんだ」と

彼らの仕事の怠慢を暗黙に告げた

すると奥からその若手の上役のような男が出てきて

「恐れることはない、あいつらはただの大人になったキョンキョンのファンなんだ」

そんなこと関係ない

ぼくはただ怖かったんだと勢いだけ残しその場を去った

折り畳んだギターケースを抱えて

ぼんやりとしたスモッグの中に消えていった

二〇一五年〇五月一一日(月)

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