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詩

あてもなく外に出て

あてもなく外に出てキャンバスのことを考えていたケドマポミオは、キャンバスそのものではなくキャンバスに描かれるものの構図のことを考えていた。
物理世界の重力を疑いながら、ケドマポミオは絵の具を重ねているつもりだったからだ。
外は思っていたよりも暖かく、少し歩くとうっすらシャツの下の肌着が汗ばんでくるのが分かり、まだベッドで寝ているセジービャも同じように汗ばんでいるのだろうと思った。
丘に上がり遠くを見る。
海に背を向けて町の方に視線をうつすと、山をいくつか越えた先にセルマネロたちが通う学校があるのだが、目に映るものを具体的に思いを巡らせるようなこともなく、色による遠近感のことばかりがケドマポミオのイメージを覆っていた。

二〇〇九年〇四月〇五日(日)

あてもなく外に出て

あてもなく外に出てキャンバスのことを考えていたケドマポミオは、キャンバスそのものではなくキャンバスに描かれるものの構図のことを考えていた。
物理世界の重力を疑いながら、ケドマポミオは絵の具を重ねているつもりだったからだ。
外は思っていたよりも暖かく、少し歩くとうっすらシャツの下の肌着が汗ばんでくるのが分かり、まだベッドで寝ているセジービャも同じように汗ばんでいるのだろうと思った。
丘に上がり遠くを見る。
海に背を向けて町の方に視線をうつすと、山をいくつか越えた先にセルマネロたちが通う学校があるのだが、目に映るものを具体的に思いを巡らせるようなこともなく、色による遠近感のことばかりがケドマポミオのイメージを覆っていた。

二〇〇九年〇四月〇五日(日)

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