人間の森、滋賀公演。初めてきた来た大津。こんなにも琵琶湖畔だなんて来るまで知らなかった。桜もまだ咲いていて、信じられないくらい良い陽気だった。前日、夜中まで「なんとも言えない寫眞館」の原稿を書いていて、起きたのが昼過ぎで、前日も夜中にバス移動で京都から来たものだから、ほぼ大津を堪能できなかった。会場について目の前の琵琶湖を望む公園に行ったらあまりに気持ちよかったから真司を誘って湖と桜を見ながらケータリングを食べた。バス釣したりランニングしたりしたかったな。無計画な生活は良いことの方が多いけど、こういうとき勿体無い気持ちになる。最近では、会場前の詩集販売の時の感じで、どんなライブになるか想像がつくようになってきた。競馬でいうパドックみたいなものだろうか。今日に関しては、ローケーションと気候が、それだけで感謝を忘れようもない(生まれてきた)感じだっから、間違いなく良いライブになるだろうと思った。本番前、前日の京都を踏まえて、全体で反省会的なことをして、直太朗も今一度シリアスに表現に向き合う覚悟を見せていたから、みんなどこかで必死に「今」を表現しようと、そりゃ良いライブになった、、、と思う。というのも、途中客席に飛び出した何人かのメンバー(のうち、河野圭)に手を引かれ俺も一曲舞台上でアンサンブルに参加していたので、全体を俯瞰したようなことを明言できないのだけど、終演後客席に滞留している熱気が今日の祝祭を肯定していた。いささか大味な内容だったことは否めないけれど、洗練なんて、きっとまだまだ俺たちが語るようなことじゃなくて、今はまだ、ただ一生懸命やるだけだ。少なくとも舞台上からの情報はそうであってほしい。演出に仕事があるとしたら、それがどう見えるのが一番効果的かということを剪定するくらいのもので、精神的にようやくスタートラインにつま先が届いたような感覚がした。本番は楽しむ。そのために普段気を張る。いつしか、本番も普段もなくなって、舞台も客席も、オンもオフもなくなる。風が吹いて、首の長い花が少しだけ揺れるような、そんなステージが見える。