同じことを喋ってしまったり、同じ話を聞かされることが度々ある。以前は、意識して回避しようとしていたが、ある頃から考え方が変わった。まず、自分が喋ってしまうことについては、気にしても仕方ないと思うようになった。「この話、以前したっけな?」ともし思うなら「この話したっけ?」と気になった時に聞いてしまう。相手のリアクションの鮮度を伺いながら「あれ? この話したっけな」と思いながら、集中して話すのが困難だからだ。あと、四十も半ばを過ぎてみて、自分の記憶が一個の脳味噌で処理できる量をとうに過ぎてしまった気がするので、そこを頑張ることをやめた。つまり同じことを話すということの根本的な視座が変わったのだ。それは同じ話も2回目には意味が変わるということ。つまり2回目には2回目にしかないそれ相応の意味合いが含まれているということ。歌詞の表現でいうと、リフレインといって同じフレーズを繰り返すことにはもちろんそれなりの効果があって、やる。あまりないけど、俺は脚本でもよくやる。表現の世界では常套的にやってるのに、実生活では避ける必要がないと思うのも普通だろう。けど、総じて同じ話をしている人って、バカっぽく見える。もしくは天才っぽく見える。要するに、気にしてるポイントが人と違う場合が多い。少なくとも自分がバカっぽく見られることに抵抗がなくなったことと、バカっぽく見える人が、どちらかというと好きになったということも起因している。というこことで、この雑記にも同じ内容のことが書かれていたとしてもご容赦願いたい。バカか天才に付き合ってると思って。