人間の森大阪公演初日。フェスティバルホール。週明けに直太朗が怪我をして、腕の上げ下げとかいささか不自由があるそうで、やれることとやれないことの確認なんかでバタバタした。今回やってみて改めて思ったけど、フェスは重厚だ。音も光も下にしっかり支えがあって、表現が積み上がっていく。タッパも高いし下手すると間延びしがちだけど、今回の舞台はすごく相性がよかった。空間全体に一つの志向性があるような感じがして、要するに美術っぽく見えない。そういえば打ち上げで、柴っちゃん(照明チーフ)と上田さん(音響チーフ)が口を揃えて、「演奏が良ければ俺たちなんて添え物に過ぎない」的なことを言っていて、より何もしないって選択をすると。それは本当に正しい考え方だ。さらに突き詰めていくと、本当に良ければ歌も演奏もいらないって気もしてくるけど、その時、舞台の上に何があるのかって考えると、もうそれは違う次元の話か。その昔、舞台上の直太朗がバタバタしていて終演後に「頼むから黙って歌ってくれ」って言ったらポカンとしてたな。言うなれば、ちょっとした危機的状況でもあったんだけど、スタッフとメンバーたちの覇気がそんなことを感じさせなかった。長いツアーをしていれば、こんなこともあるよな。正直言って、こんな疲れる本番は学祭ツアーの時と、日光の世界遺産ライブの初日以来か。あと『諸君!?』の初日も痺れたな。けっこうあるか。