決算報告会があり、会社へ行くと誰もいなくて(正確にはデスクの宗像ちゃんしかいなくて)予定をラインしてきたナミに電話したら「あれ〜」とか言っていて、例年の決算報告は顧問税理士の関さんのところでやっているから、比較的最近入社したナミはそのことを理解してなくて、時間と、なんとなくで「@セツナ」と寄越したのだろう。おかげで遅刻してしまったが、そもそも12時集合だと思って行ったら、13時からだったから、その時に気づくことはできたのかもしれないが、俺は多分気づきたくなかった。靴が少なくて「あれ? 誰もいないの?」と言うと宗像ちゃんは「13時からですよー」と上で言っていて、じゃあ飯でも食べてくるわと駅の中華へ行って、一人で焼きそばのような美味しいのを食べ、劇場にいるような感覚で店内と人を見ていた。昔から、景色を自分の目じゃない感じで眺めるのが好きで、待ち合わせに早く来てった時の崖に突き落とされたような喪失感を補うのにはうってつけだ。そのあと本屋へ行って、なんか雰囲気が好きじゃないけど面白そうな科学者の本とタイトルは気になっていたけど買うまでもなさそうな本をここぞとばかりに買って、あとスタバのラテ、時間通りに会社に戻ると、やはり誰もいなくて、冒頭の下りにつながる。今日はそれ以外にも色々あったけど、いちばん濃密な人生の相は間違いなくその辺りにあった。