そのまま大阪に残り、大阪で過ごす。ところで、トニセンの三人について少し触れたい。今回、この舞台の作演の依頼を受けて、ずっと舞台のことを考えていた。度重なるミーティングやワークショップを経てたどり着いた道筋は、いかにトニセンの三人の魅力をそのまま舞台に上げるかってことだった。2年くらい前から構想を始めて、スタッフが増えるたびにそのことを伝え続けてきた。初めてのカンパニーでどこまでやれるか分からなかったけど、迷った時にはそのことだけを指針に進めてきた。正直言って荒唐無稽な今回の舞台を支えていたのは、まさにトニセンがトニセンとしてそこにいるということのみ。スタッフ、ミュージシャン、上田、みんなそのことを本当によく理解してくれて、何もないところに足場を作ってくれた。ここにきても、やはり言葉では何も伝えられないが、観た人や関わった人たちの感覚に残っているもの、それがすべてだ。TTTは終わったけど、俺の中では何かが始まった。とりあえず、頭を空っぽにして、新しく見えてくるビジョンに向かってエネルギーを燃焼したい。